低残渣食

入院してから食事はずっと低残渣食であった。残渣(ざんさ)という言葉は初めて目にする言葉である。辞書で調べてみると「食べ物のかす」という意味らしい。

病院での低残渣食は,お粥と食物繊維なしのおかずからなる。

お味噌汁はトウフの具のみが入っている。ジャガイモ,里イモ,カボチャはすりつぶしている。トウフや麩(ふ)がよくメニューに入っている。肉や魚は形のあるものが出る。野菜はつまみのパセリ以外は全く出ない。デザートとしては,リンゴや桃のすりつぶしたものが出た。ちょうどクリスマスの日にはお祝いとしてカボチャのプリンが出された。

低残渣食をずっと食べていると,便が固まらず軟便の状態で出てくる。便秘にならずにすむのはいいのだが,便意をもよおしてからすぐにトイレに駆け込まないとちびることがあるので注意を要する。

妻が病院の低残渣食を見て,家での献立の参考になるとしきりにうなずいている。

いよいよ私も病人食のお世話になる時期にはいったのだなあとつくづく思う。

(2019年12月28日 土曜日 晴れ)