金毘羅街道


金毘羅街道とは金毘羅さんへお参りするための道である。四国の各地から金毘羅さんに行くために多くの街道ができている。そのうち,代表的な金毘羅街道は多度津港を始点とする多度津街道と丸亀港を始点とする丸亀街道である。

ここ,数日の天気は異常な暑さで,とてもウォーキングできる状態ではなかったが,今日は曇りときどき雨の予報で,ウォーキングにはよいコンディションである。

そこで,金毘羅街道を歩こうと思った。最初は多度津街道沿いに歩き,後半は丸亀街道沿いに歩く。

妻に多度津港まで車で送ってもらい,出発する。

多度津港から本通を南下する。本通は古い街並みを残しており,気持ちが和らぐ。以前にも本通には来たことがあったが,今回,見慣れぬ家屋があった。清水温泉と看板がある。見た目,公衆浴場である。本通に公衆浴場があったかなあ,と少々疑問に思ったが,なかなか魅力的なので,次にくるときは入浴してみようと思い,ワクワクしながら通り過ごした。

家に帰って,妻に話すと,妻も頭に疑問符である。

インターネットで調べると,それはつい最近,開店した喫茶店であった。昔の公衆浴場を利用して,喫茶店にしたものである。

妻と一度,行ってみようと相談した。

本通を過ぎ,三井八幡宮まで行ってみると,数名の年配の方々がグラウンドゴルフをしていた。

ゲートボールは見たことがあるが,グラウンドゴルフは初めてである。ゲートボールより強いボールの響きが耳に残った。

国道11号を渡り,高速道路をくぐる。これより,丸亀街道の方に進む。

昼に近くなり,暑くなってきた。

鉢伏山(はちふせやま)の麓を巡る頃には,だいぶグロッキーになった。山下うどんに立ち寄り,食事と休憩をする。

しかし,体力は回復せず,これからはただただ,早く琴平に着きたいという思いだけで歩を進めた。

多度津港 9:20 → 鶴橋 9:40 → 三井八幡宮 10:20 → 石灯籠 10:40 → 善通寺駅 12:05 → 山下うどん 13:50 → 九十丁石 14:05 → 富隈神社 14:35 → 百十丁石 14:50 → 百二十四丁石 15:10 → 百三十一丁石 15:30 → 琴平駅

(2019年5月31日 金曜日 曇りときどき小雨)



郡家別院から塩屋別院まで


丸亀市内には浄土真宗の別院が二か所ある。郡家別院と塩屋別院である。

郡家別院は興正寺の別院で,塩屋別院は西本願寺の別院である。二つの別院の宗派は異なるが,浄土真宗の別院という大まかなくくりでは同じなので,今日はその2つを結ぶ道を歩いてみることにした。

コミュニティーバスで郡家郵便局まで行き,先ずは郡家別院にお参りする。別院の本堂前でお参りしていると,中から読経が聞こえる。厳かな雰囲気である。

別院を後にし,宝憧寺(ほうどうじ)池のはたを通り,北に進むと,大池,宮池,矢野池がある。昨日は雨模様であったが,今日はよく晴れていて,大池の土手から遠くの景色を眺めれば,大麻山,我拝師山,天霧山,飯野山,また遠く大川山が見える。

また,この地には皇子(おうじ)神社,神野(かんの)神社がある。特に神野神社はりっぱな神社であった。お参りしに境内を進むと,子犬が声をあげて,追いかけてくる。お参りをすませ,戻ってくると,年配のひとが三人ばかりあらわれ,子犬とともに帰っていった。

県道府中線を越え,高速道路の下をくぐり,国道11号を渡る。城南小学校から子供たちの大きな声がする。見ると,運動会の練習をしているようであった。

このころから,日差しが強くなり,すこしグッタリする。近くの田村天満宮で一休みする。

さらに県道23号をすぎると,津森天満宮が見えてきた。津森天満宮の先には道隆寺と丸亀城を示す道標が三か所あった。

県道21号に出たあたりで,疲れと空腹をつよく感じ,いたたまれず,コンビニエンスストアによって,おむすびを2個購入する。昼をずいぶん過ぎているためか,半額割引であった。

コンビニエンスストアの日陰でおむすびを食し,先に進む。

西汐入川を渡ると,塩屋別院までもうすぐである。天満天神社に寄っていると,道の反対側で,大きなリュックを背負っている歩き遍路の方を見た。

塩屋別院には初めて来たが,たいへん立派な伽藍である。手を合わせ,お参りをする。掃除がゆきとどき,静かな空間になっている。

ここから,丸亀駅まで急ぎ足で行き,コミュニティーバスで帰宅する。

郡家別院 10:20 → 皇子神社 10:45 → 神野神社 10:55→ 田村天満宮 11:50 → 津森天満宮 12:40 → 天満天神社 13:20 → 塩屋別院 13:30 → 丸亀駅 13:50

(2019年5月22日 水曜日 晴れ)



阿讃縦走


大川山と東山峠を結ぶ尾根道は,阿讃縦走路の一部を成す。

多くの登山者は東山峠から入り,大川山を目指すルートをとるが,今回,私は自分の体力を考え,大川山から東山峠へのルートでいくことにした。

妻に大川山キャンプ場まで,車で送ってもらい,出発する。

日曜日であるからか,大川山キャンプ場は朝から多くのキャンプ客で賑わっていた。妻と大川神社にお参りし,見送ってもらう。

大川山から阿讃縦走路へは急な下りで始まる。逆コースだと,最後が急な登りになる訳で,今の私の体力では到底,無理な話である。

落ちていた枝切れを杖替わりにして,慎重に下っていく。

最近,動き始めで,足のふくらはぎが強烈に痛むようになってきた。今日の登山ではふくらはぎが痛まないよう,ゆっくりと歩を進める。

急坂を下ると,林道に出合う。しばらく進み,ふたたび山道に入る。ビニールハウスのある大平を過ぎて,快適な尾根道を進む。

午前中はよく晴れていて,尾根筋に雲がかかることもない。雑木の若葉がまぶしい。

大平山を始めとするいくつかのピークを通り過ぎる。道の両側が木で覆われており,気持ちよい。

しかし,この尾根道の距離はながく,なかなか,樫ノ休場に着かない。1時近くになって,やっと樫ノ休場についた。

樫ノ休場では案内板もなくなっており,殺風景な3つの林道の交差点になり果てていた。ここから砂利道の林道を坂本の方に進む。

途中,4台のオートバイに出会った。

林道から再び山道に入る。坂本(800.0mピーク)で,妻に電話し,東山峠までの迎えをお願いする。

大川山キャンプ場駐車場 → 大川神社 9:30 → 林道出合い 9:45→ 大平 10:25 → 大平山(976.6m) 11:25 → 925mピーク 11:55 → 12:50 樫ノ休場 13:00 → 林道分かれ 13:25 → 坂本(800.0m)14:10 → 鉄塔 14:25 → 751mピーク 14:50→ 677.1mピーク 15:15 → 東山峠 15:30

(2019年5月19日 日曜日 晴れのち曇り)



大坂峠


大坂(おおさか)峠は香川県東かがわ市と徳島県板野町を結ぶ道(旧道)の峠である。

古くはこの地に讃岐街道(旧旧道)が整備され,徒歩で山越えをしていた。明治期に牛馬によって荷物の運搬ができる旧道が新たに整備された。今回,通ったのはこの旧道である。

現在では車が通過できる県道(新道)が整備されている。また,JRの鉄道や高速道路は大坂峠をトンネルで通過している。

讃岐相生(さぬきあいおい)駅に降り立ったときには,山はまだ靄っていたが,小坂神社を過ぎ,旧道の登り口に来たときには,空は晴れ渡り,木々の緑がまぶしいくらいになった。

登山道にしては広く,こう配の緩やかな道が続く。土の感触と,落ち葉の触れ具合がちょうどよい。

しばらく登ると,県道と交差し,その先に最初の目印の鉄塔が見えた。小鳥の声がさわやかに聞こえる。

高速道路に近づくと,車の出す音がやかましく聞こえる。高速道路の反対側の峰に来,再び静寂を取り戻す。

このあたりでは,カラスの声がしない。最初の展望台の下に来る。なるべくしんどいことはしないようにしているので,今回も展望台に上がることは止めた。緑の木々の間を進むことで,十分な楽しみを得ている。

香川県と徳島県の県境は二つの山の間の峠状の道にあった。県境の標識はあるが,大坂峠の標識はない。

そこから,しばらく緩やかな登りを行くと大坂山(392.5m)の展望台の下に出る。そこで休憩し,おにぎり1個とバナナ1個を食す。バナナは今回,妻が持っていくように勧めてくれたものである。妻に電話し,無事であることを報告する。

やはり,この展望台にも登らず,下山する。最初は緩やかな下山道であったが,急に急坂の下山道に変わる。地図で確かめると,この辺りを大坂越と記してある。徳島県から登るとこの辺りが昔から厳しい山道だったのだろう。

足がやや,疲れてきたが,坂に任せて,歩を進めると,思いのほか,阿波大宮駅に早く着いてしまった。予定の列車より一つ速い列車で帰宅する。

讃岐相生駅 8:25 → 小坂神社 → 鉄塔 9:35 → 展望台下 10:20 → 県境 11:05 → 大坂山展望台下 12:10 → 大坂越 12:30 → 大宮神社 → 阿波大宮駅 13:30

(2019年5月15日 水曜日 晴れ)


王子が岳


友人がはるばる新潟県から来てくれたので,友人,妻,私で,岡山県の倉敷市児島と宇野市の境にある王子が岳(おうじがだけ)に行った。王子が岳は山塊全体を指す名前であるらしい。最高峰の峰は新割山(しんわりやま)(233.9m)である。新割山の山頂まで車で登ることができ,立派な駐車場がある。

多くの人は車で訪れるようで,私たちも車で山頂まで行った。

駐車場から少し歩くと山頂広場に着く。今日は風のないいい天気で,清々しい気分である。

遠くは靄っているため,あまり見通しはないが,ぼんやりと瀬戸大橋,飯野山が見える。山頂広場はパラグライダーの出発場でもあるらしい。

パラグライダーとハンググライダーの区別もつかないまま,地図上の説明文をハンググライダー滑空広場と書いてしまったが,正確にはパラグライダー滑空広場であるらしい。

山頂広場から最初の岩場に行く。前に妻と王子が岳に来たときは,この岩場には行かなかったので,新鮮な気分である。

アべックが一組,岩場に腰掛け,談話している。迷惑がかからないよう,少し遠くに陣取り,風景を楽しむ。どの岩も辺が丸っこい岩ばかりである。妻がどうして丸っこい岩なのかなあと不思議がる。

岩場を後にして,ニコニコ岩に向かう。下から歩いて登ってきたらしい年配登山者の一団に出くわし,挨拶をする。皆,お元気な様子である。

ニコニコ岩に到着すると二匹の猫のお迎えがあった。里山に登ると,ときどき猫に遭遇する。猫はどのようにして餌にありついているのかなあと心配になる場合が多いが,この地の猫は観光客から餌をもらうのであろうか。

ニコニコ岩からの眺めも最高である。

帰りに山頂の喫茶店で飲み物を飲み,下山する。

駐車場 → 王子が岳(新割山)山頂広場 → 岩場 → ニコニコ岩 → 山頂喫茶店 → 駐車場

(2019年5月10日 金曜日 晴れ時々曇り)


大川(だいせん)山


江畑(えばた)道から中寺(ながでら)廃寺跡を経由して,大川(だいせん)山に登った。今回の登山は現在の私にとっては明らかにオーバーワークであって,途中,しんどい所をすべてハショッたにもかかわらず,たいへんしんどかった。

江畑林道へは,国道438号線で,炭所西を過ぎたあたりから右に折れる。道路の分かれ道には中寺廃寺跡の標識があるので,比較的分かりやすいが,江畑林道に入るあたりはナビの地図にも表示されないので,迷うかもしれない。事実,私と妻の乗った車は,あらぬわき道に迷い込み,元に戻る羽目になってしまった。

舗装された江畑林道を車で進むと,江畑駐車場がある。広い駐車場であり,妻にそこまで車で送ってもらう。江畑登山道は最近,整備された登山道のようで,国土地理院の地図には載っていない。急斜面の道がずっと続くが,道は整備されており,迷うようなことはない。

空は晴れ,木々の緑はまぶしい。さまざまな小鳥の鳴く声が聞こえ,いちいち気に留める暇もないが,その中で,大きい声でホホーと鳴く声が印象に残った。キジバトの声らしいが,姿は見えず。

ヤットコサ,の思いで,最初の目印,送電線の鉄塔に着いた。ここまでで,相当の疲れを感じ,展望台への登り道は回避する。

中寺廃寺跡あたりで,すこし平坦な道になり,ささいな休養に浸る。

中寺廃寺跡から阿讃縦走路へは,なだらかな道かと思いきや,そうではない。セメントの歩きやすい道ではあったが,急坂が続き,阿讃縦走路に辿り着いた時には疲労困憊の思いであった。

ビニールハウスの脇で,おむすび一個を食べ,妻に電話して,大川山に向かう。

阿讃縦走路は平坦で,比較的歩きやすかった。大川山に登るのは止め,迂回路の林道を行く。

大川山の下りは,山道をずっと降りたが,足は痛み,下りがこれほど辛いものとは思わなかった。

17時にJA琴南支店で,妻と待ち合わせのはずが,17時になっても下山できず,妻に随神門あたりまで迎えに来てもらい,帰宅する。

江畑駐車場 8:45 → 鉄塔 10:10 → 江畑柞野道分岐 10:20 → 中寺廃寺跡 11:00 → 12:50 阿讃縦走路 13:00 → 大川山登り口 14:00 → 大川山下り口 → 随神門 17:10

(2019年5月2日 木曜日 快晴)