二枚の写真

今日は午前中病院に行き,午後はお寺の報恩講に参加した。

報恩講のお経が終わり,2名の方がお寺への納骨のお経を個別にあげてもらっていた。たまたま聞き耳を立てているとそのうちの1名の方が我が家の遠い本家筋に当たることに気がついた。地域の共同墓地にあるお墓を墓じまいするということは前に聞いていたが,今日お寺に納骨のお経をあげてもらう偶然に驚いた。その方と短い挨拶を交わし別れたが,今日報恩講にお参りできてよかったねえと妻と語り合った。このような偶然はなにかの取り計らいかもしれないと思ったものである。

最近妻が二枚の写真を飾ってくれた。両方とも私と妻の若いときの写真である。

一枚目は私と私の友人および妻で,仙台市近辺の面白山(おもしろやま)に登ったときの写真である。そのころ私の友人が写真に凝っていて,私と妻が山頂の草むらで並んで座っている写真である。

妻はショートカットの頭髪をしていて,最初に出会ったときと同じ様子である。

二枚目は妻が初めて四国まできたときの写真である。私と妻は金毘羅山にお参りにいった。絵馬堂に大きな鏡が置いてあって,鏡越しに撮った記念写真である。妻はおさげ髪をしている。若い妻の写真が懐かしい。

妻は越後の産で,しかも一人っ子であった。だから私と妻が付き合うことにはいろいろな反対の声があったが,そのころ私はあまり空気を読まなかったのかもしれない。

遠く四国まで引っ張ってきたが,よくぞついて来てくれたと感謝の気持ちしかない。妻の両親の心配や苦痛は今になってわかるのである。

(2020年1月9日 木曜日 晴れ)