遍照院


今朝は妻の体調が悪い。吐き気があるそうだ。妻に代わってゴミ出しと台所の片づけを行う。9時ごろになるとのすこし落ち着いた様子になる。妻にもう大丈夫と言われ,ウォーキングに出かける。

今日は遍照院周辺を歩いてみよう。遍照院は弘法大師が開いた寺で,かつては7万9千平方mの広大な境内を有していたが,南北朝期にこの地に南朝の陣を張り,戦さで北朝に破られたため,すべてが焼失した。今は小さな本堂が再築されている。

遍照院のあるあたりの地名を高野町というが,これは高野山に対し,女人往生の道場として高野山に倣ってつくられたためであるそうだ。

遍照院で般若心経を唱え,先に進む。高野町は白峰寺の入口でもあるが,そちらには行かず,隣接する雄山(おんやま)雌山(めんやま)を一周するルートを行く。

しばらく進むと神谷川の汐留水門に出合う。このあたりから風が強く吹いてくる。海の方向を見ると,遠くに瀬戸大橋と広島が見える。道には人も車も走っていない。

神谷川沿いに山すそをまわる。集落があるあたりで,集落の中の生活道路を進む。細い道の先に総社神社があった。りっぱな神社である。総社の名前の由来はつぎのようである。

昔,国司が都から各地方に派遣されたとき,国司の重大な仕事の一つはその地域にある神社をひとつひとつ廻っていくということであった。ところが神社はあまりにも多いため,それらをひとまとめにした総社神社というのを作って,そこに詣でればすべての神社に詣でたのと一緒になるというので,総社神社が作られたそうである。

総社神社を後にし,遍照院に戻る。

(2020年1月13日 月曜日 成人の日 晴れなれど風強し)