金山


谷町と江尻町の境界付近の登山口から金山(かなやま)に入る。登山口は家々の間の細い路地であるが,すぐに山林地帯になる。急傾斜の道をぐんぐん登っていく。思っていたより,深い森である。木は雑木林であるが,趣がある。

しばらく登ると最初の鉄塔が見えた。鉄塔の横を通り過ぎ,ややなだらかになった坂道を登る。このあたりから,落ち葉が道にたくさん落ちていて,見た目はいいのであるが,足元はすべりやすく,やや往生する。

2番目の鉄塔の付け根をとおり,先に進む。サヌカイトのかけらが落ち葉のあいだからよく見かけるようになる。やや黒い,先のとがった石である。

見晴らしのよい場所があり,そこから,番の州の景色を楽しむ。晴天なので遠くまで見える。工場の煙突の煙が真横にたなびいており,風の強さを感じさせる。

登り始めには小鳥の声がしきりにしていたが,今は送電線が風でうなる音のみが耳に響く。

送電線の鉄塔をさらに2つ通り過ぎたとき,木々のトンネルが現れた。トンネルの出口は金色にひかり,幻想的な雰囲気すら醸し出す。

さらに鉄塔をひとつ過ぎると頂上付近にでる。私の後から,若い3人の女性が登ってきて,追い越していった。こんにちはとあいさつを交わす。ついさっきまで,今日は誰にも会わないひとり道中であると思っていたので,驚きとともにうれしさがこみ上げる。

頂上の三角点はコースをすこし外れたところにあった。まわりは木々が生い茂り,まったく見通しはない。

下りに入る。急に幅広の道になる。常山との分岐点付近に石碑があって,この道は金山農道であるとしるしている。

長い下りを過ぎると,親潮神社に出た。

12:50 金山北登山口 → 鉄塔1 → 鉄塔2 → 鉄塔3 → 鉄塔4 → 鉄塔5 → 14:00 頂上 → 鉄塔6 → 14:25 常山分岐 → 親潮神社 → 御大師池登山口

(2018年12月29日 土曜日 晴れ 風強し)