四国カルスト


早朝から空には雲ひとつない晴天である。新潟から友人が訪ねてくれたので,今日は妻と友人の3人で四国カルストまでドライブすることにした。

高速道路をとおり,私の運転で高知の須崎まで行く。そこから妻に運転を代わってもらい県道197号線,439号線,304号線を進む。県道にはいると山あいの雰囲気がでてき,すてきなドライブになる。

いくつかのトンネルを抜け,道のはたにそびえる峰を眺めていると,何機のも巨大風車が白い羽を広げている。風車にちなんだ道の駅があり,雰囲気を盛り上げている。

県道304号線は車1台がやっと通れるほどの狭い県道であるが,それに続く林道に出ると道幅が広くなり,通りよい。

峰まで車で上がると見通しの良い風景になった。四国カルストの入口にあるカルスト学習館でパンフレットをもらい,用を足す。説明してくれる人が1人おり,親切にいろいろ教えてくれる。

峰に沿った道路を進むと小さなトンネルがあり,そこを抜けるとカルスト台地が目の前一面に広がっている。1000mを越える峰であるのに,今日はすべてが青空である。雲ひとつなく,風も吹いていない。車が数台止められる駐車場に車を置き,しばしの散歩を楽しむ。

妻が太平洋はどちらかなあと尋ねるので,大まかな方向を示すが,そこには海は見えない。岸辺まで山々が続いている。高知の山の深いことが一目でわかる。あの山並みのあいだを四万十川が悠々と流れているのであろう。

カルストの岩々はまるで人が群れているようだ。白い岩肌が黄色くなった草原のあちこちに見える。

天狗荘のさらに向こうの峰の上に青い建物らしきものが見える。なにかなあと皆で思案した挙句,あれは石灰岩を採取する工場の建物であろうと想像する。

地芳峠(じよしとうげ)を通り,松山の方面に下る。狭く,くねくねうねった道を進み,大急ぎで松山市内に向かう。鯛めしを所望するためである。かどやという鯛めし屋に行き,宇和島の鯛めしと松山の鯛釜めしを食す。宇和島の鯛めしは卵入り汁に薄く切った鯛の刺身を混ぜ,白ごはんにかけるものである。妻と私でいっしょに一善の鯛めしを食べていると瞬く間にごはんがなくなり,妻がお代わりをリクエストする。

まったく楽しい昼ごはんであった。

(2019年11月12日 火曜日 快晴)